連合ニュース 2016年

 
2016年08月02日
全ベルコ労働組合裁判闘争支援シンポジウム
許しておけない、こんな雇い方!
主催者挨拶に立つ逢見事務局長
 連合は8月1日17:00から連合会館にて、「全ベルコ労働組合裁判闘争支援シンポジウム」を開催し、全国から85人が参加した。ベルコは、兵庫県に本社がある互助会方式の冠婚葬祭業を営む会社である。パワハラや長時間労働の実態がある中で、北海道で働く労働者が連合北海道の支援を受けて労働組合を結成。解雇撤回などを求めて、訴訟や労働委員会への救済申し立てを行っているが、業務委託契約を多用した悪質な事案であることから、連合本部において、連合北海道や代理人も参加した「全ベルコ労働組合裁判闘争支援対策チーム」を発足している。

 シンポジウムは、山根木総合組織局長の司会で開会。冒頭、主催者を代表して全ベルコ労働組合裁判闘争支援対策チーム座長を務める逢見直人・連合事務局長が挨拶し、「ベルコ本社の業務委託契約の多用による労働関係法令逃れ、一切の雇用責任逃れというような脱法的な会社組織が広まれば、本来労働法制の保護を受けるべき労働者の雇用・労働環境は悪化しかねず、北海道だけの問題ですまない。ベルコの悪質巧妙な雇用の仕組みは阻止すべきであり、このようなビジネスモデルの蔓延は許さない。ベルコ問題を広く様々なかたちで社会に発信したい。」とシンポジウム開催の趣旨を述べた。

 棗一郎弁護士による基調報告では、ベルコは一見、会社組織であるが、本部・複数の支社・多数の支部(代理店)に独立した法人格を取得させ、支部(代理店)が見せかけの使用者として原告(労働者)と雇用契約を締結している実態を説明。裁判の争点は、雇用契約は支部代理店と締結しているが、支部代理店の業務委託契約先であるベルコ本社が、実質的な使用者であることをどのように立証するかであることを報告した。

 引き続き開催したパネルディスカッションでは、棗弁護士をコーディネーターに進行した。ベルコ闘争を担当している淺野高宏弁護士から、北海道労働委員会の審問を通じて、今後はベルコ本社の指揮命令の実態から使用者性を明らかにしていく予定であることが報告された。連合北海道の齊藤副事務局長からは、支援の経緯と現在も募集されている求人実態などが報告された。原告である全ベルコ労働組合の高橋委員長、豊田書記長からは、葬儀実施担当者に指名されるまでの24時間体制での待機状況など過酷な労働実態に加え、人生の節目である葬儀を執り行い、お客様から感謝されることで誇りを持って働いてきたからこその悔しい心情なども吐露された。その上で、労働組合の力で、この状況を打破していくことの重要性が確認された。

 閉会にあたり、南部美智代・連合副事務局長が、「悪質なビジネスモデルに加え、2年間で30日程度しか休めなかった労働実態も伺った。連合はベルコ裁判闘争の広がりを持たせて、勝利に向けて闘いを支援していく」と挨拶した。

 今後は、北海道(9月)や関西(調整中)でもシンポジウムの開催を予定している。
  • シンポジウム会場の様子
  • パネルディスカッションの様子