事務局長談話

 
2015年06月03日
日本年金機構の個人情報流出に対する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 神津 里季生

  1. 2015年6月1日、日本年金機構は不正アクセスにより個人情報約125万件が外部に流出したことが5月28日に判明したと公表した。かつての「消えた年金問題」による、公的年金への国民の信頼が十分回復していない中で、このような事態が起きたことは遺憾である。政権の姿勢が問われる問題であり、厚生労働省ならびに日本年金機構は、早期の全容解明と再発防止に全力を挙げるべきである。

  2. 流出した個人情報の内訳は、基礎年金番号と氏名が約3.1万件、それに生年月日を加えたものが約116.7万件、さらにそれに住所を加えたものが約5.2万件とされている。2015年5月8日にインターネットによる最初のウイルス感染が発覚し、28日の時点で塩崎厚生労働大臣に一報が入っていたにもかかわらず、公表が大幅に遅れたなど、不可解な点がある。また、年金機構の組織・人員体制も、個人情報保護という観点から十分だったのか、検証が求められる。

  3. 日本年金機構は、現在、全拠点でインターネットへの接続を遮断し、問題への対処を進めている。また、個人情報が流出した加入者一人ひとりに対して個別に通知を行い、基礎年金番号の変更を行うとしている。通常業務への影響を最小限に食い止めるとともに、重複的な付番が将来的な混乱の種とならないよう、丁寧な説明と記録の確実な移行、管理を徹底しなければならない。また、対象者以外も、なりすましによる不正や詐欺での悪用など、多くの不安を抱えている。被用者年金一元化を控えた中、約6,700万人の公的年金加入者全員の不安を解消するべく、厚生労働省をはじめとする関係省庁および関係機関は連携して対応をはかる必要がある。

  4. 今後、日本年金機構は、機構内に外部有識者も含めた原因調査、再発防止等のための委員会を設置するとしている。透明性を確保しつつ、現行の人員や業務執行体制のあり方も含め、徹底した検証が必要である。連合は、公的年金制度に対する安心と信頼が回復するよう、引き続き、今回の事態の検証と国民に対する丁寧かつ納得いく説明と情報開示、再発防止策の確立を求めていく。


以上