事務局長談話

 
2013年06月13日
「改正障害者雇用促進法」の成立についての談話
日本労働組合総連合会 事務局長 南雲 弘行

  1.  6月13日、衆議院本会議において「障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案」(以下、「改正障害者雇用促進法」)が全会一致で可決、成立した。障がい者の働く権利や尊厳を保護し、国連「障害者の権利に関する条約」の批准に向けた前進であり、また精神障がい者の雇用環境の充実強化につながるものとして、今国会での成立を高く評価する。

  2.  改正障害者雇用促進法は、 [1] 障がいを理由とする雇用全般における差別の禁止、[2]職場における障がい者への合理的配慮の提供の義務付け、[3]差別禁止や合理的配慮の提供に関し、厚生労働大臣が必要に応じて事業主に助言・指導、勧告を行うこと、 [4]精神障がい者を雇用義務制度の対象とすることなどを主な内容としており、本年3月14日の労働政策審議会障害者雇用分科会報告に沿った内容となっている。

  3.  連合はこれまで、差別禁止や合理的配慮の実効性を担保する仕組みの必要性を主張してきた。特に障がい者の権利保護にとって重要な差別禁止に関わる私法上の効果については、国会審議を通じて、民法等の規定に則り個々の事案に応じて判断されるとの政府答弁が示され、このことは、民法(公序良俗・不法行為)を介在させる方法で私法上の効果が担保されるとの立法者意思が示されたものとして受け止める。また精神障がい者を雇用義務制度の対象とすることが法定化され、これはすべての障がい者の雇用環境の整備に向けた大きな一歩であり、その意義は大きい。

  4.  差別禁止と合理的配慮の提供義務については2016年4月から、精神障がい者を雇用義務制度の対象とすることについては2018年4月から施行される。法の円滑な施行には、職場における改正法の理解・浸透に向けた労使による積極的な取り組みが重要である。また、差別禁止や合理的配慮の提供の具体的内容については、今後、労働政策審議会で検討を行い、指針として定めるとされているなど、検討課題も残されている。連合は、引き続き障がい者がいきいきと働くことのできる社会の実現に向けて取り組みを進める。


以上