事務局長談話

 
2012年09月10日
第180通常国会閉会にあたっての談話
日本労働組合総連合会 事務局長 南雲 弘行

  1.  第180通常国会が8日、79日間の延長を含む229日間の日程を終え閉幕した。「ねじれ国会」の下にあるとはいえ、今国会に期待されていたのは、震災からの復興・再生への対応と、国民生活の安定を優先させることであり、与野党が協力して「決められない政治」から脱却することであった。しかし、一部の重要法案を除くと、相変わらず国会運営は政局が優先され、国会審議はたびたび停止し、山積する国民生活に欠かせない重要法案についての十分な議論がないまま閉会に至った。政府提出法案の成立率は57.5%にとどまり、国民の期待に応える国会運営が行われなかったことは誠に遺憾である。

  2.  重要法案では、社会保障・税一体改革関連法が三党合意により成立し、安心社会に向けた改革が一歩前進したことは評価できる。今後は、成立した法律に基づき「社会保障制度改革国民会議」の設置をはじめ残された課題に与野党が協力して取り組むことを強く求める。しかし、国家公務員給与の臨時特例法案との一体的対応を求めてきた国家公務員制度改革関連4法案が成立しなかったことは、極めて遺憾である。また、政府に強く求めてきた、消防職員への団結権付与を含む地方公務員制度改革法案の提出が見送られたことは極めて重大な問題であり、受け容れがたい。

  3.  労働関連法案では、労働者派遣法、労働契約法、高年齢者雇用安定法が改正された。非正規労働者の雇用の安定や処遇の改善、希望者全員の65歳までの雇用確保措置の義務づけなど、いずれも労働者保護に資する重要な内容であり、今国会での成立を評価したい。また、労働安全衛生法改正法案については継続審議となったが、次期国会での成立を強く期待する。

  4.  民自公による三党合意によって、国民にとって重要な政策がわずかでも前に進んだことは評価できるが、消費税増税などをめぐり、与党である民主党から離党者が相次ぎ、政党・会派が乱立し、政治の不安定化に拍車をかけたことは非常に残念である。また、国会の最終盤において三党合意そのものを否定する問責決議に自民党が賛成に回ったことは理解しがたい。さらに、成立しなければ2012年度予算の執行に支障を及ぼす特例公債法案、1票の格差を是正するための衆議院選挙制度改革関連法案を廃案とした野党は政局優先とのそしりを免れえない。

  5.  連合は、次の臨時国会において、今国会で積み残された課題に対応するため、与野党が新たな政策決定の仕組み、国会運営のあり方を再構築し、政策を前へ進める政治が実現されることを期待する。そして、政府・与党と引き続き連携して、「働くことを軸とする安心社会」を実現するため、重点政策に関わる法案の成立に向けて取り組む。


以上