事務局長談話

 
2012年08月10日
社会保障・税一体改革関連法案の成立にあたっての談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  社会保障・税一体改革関連法案が、8月10日、参議院本会議において賛成多数により可決・成立した。6月26日の衆議院通過以降、政局優先の動きがあったことは遺憾ではあるが、法案の成立により国民の将来の安心につながる改革の第一歩が刻まれたことを評価する。今回の法案成立によってもなお残された課題については、与野党が引き続き真摯に議論を行うことを強く求める。

  2.  社会保障については、認定こども園制度の改善や小規模保育を含む保育の充実など、子ども・子育て支援制度の質・量の改善が行われる。また、被用者年金一元化や約25万人の短時間労働者に対する社会保険の適用拡大なども実施される。
     今後はこれらの着実な施行はもちろんのこと、公的年金制度改革、高齢者医療制度改革、生活困窮者支援体系の構築などに向けて、社会保障制度改革国民会議や関係審議会で速やかに検討を進め、改革を断行すべきである。

  3.  税制については、社会保障の安定財源を確保するため、消費税率が段階的に引き上げられることとなる。中小事業者などの円滑な価格転嫁に向けた環境整備、当面の低所得者対策の具体化などを早急に進めるとともに、所得再分配機能の強化に向けた2013年度税制改正における所得税や資産課税の見直しなどについて、引き続き与野党で建設的な議論を行い、結論を得る必要がある。

  4.  国会では、衆参の「ねじれ現象」が起きて以降、政策よりも政局が優先され、国民生活に直結する大切な政策が議論されないまま「決まらない政治」が続き、国民の強い不信を招いてきた。しかし、社会保障・税一体改革がこうした「ねじれ現象」の中で与野党3党の合意により前に進んだことは意義が大きい。今後も、国民全体の生活に密接に関わる重要な課題は、与野党が真摯に政策協議を行い、遅滞なく決定していくという国会の機能を取り戻さなければ、政治そのものに対する国民の信頼は取り戻せない。

  5.  連合は、引き続き「働くことを軸とする安心社会」を目指し、社会保障・税の一体改革で残された課題の解決に取り組むとともに、東日本大震災からの復興・再生、デフレ脱却・持続的成長軌道への復帰、良質な雇用の創出、分厚い中間層の復活など、連合の掲げる政策・制度の実現に全力で取り組んでいく。


以上