事務局長談話

 
2012年01月27日
2012年度介護報酬改定に関する談話
日本労働組合総連合会 事務局長 南雲 弘行

  1.  厚生労働省の社会保障審議会介護給付費分科会は1月25日、「2012年度介護報酬改定」について了承した。介護職員の処遇改善措置については、本年度末で期限の切れる交付金に代えて介護報酬の加算での対応となった。加算の算定要件に計画や報告の提出を求めることやキャリアパス要件が盛り込まれ、基本的には従来同様の処遇改善が行われることを評価する。今後は、基本給の改善状況や介護労働の需給状況等を含め継続的に検証を行い、加算の賃金への確実な反映と継続的な処遇改善を行っていくことが必要である。

  2.  今次改定では、2011年の介護保険法改正で導入された24 時間定期巡回・随時対応サービスや複合型サービスの報酬体系が決定した。これにより高齢者が地域で自立して尊厳ある生活を営めるよう、医療・介護・予防・住まい、生活支援サービスが切れ目なく提供される「地域包括ケアシステム」が全国で展開されることを期待する。

  3.  一方で、訪問介護の生活援助の時間区分の変更が行われ、必要なサービスが今後も受けられるのか、介護の質の低下等の点で懸念がある。また、通所介護のサービス提供時間区分を変更し長時間サービスを評価する仕組みとしたが、この変更は利用者本人の精神的・肉体的負担や短時間労働者の増加を招く恐れがある。これらの見直しに伴うケアプランの変更による利用者等への影響について、継続的に検証を行わなければならない。

  4.  急速な高齢化による要介護・要支援者の増加、重度化の進行などで、介護サービス提供体制の抜本的な増強が必要である。しかし、介護労働者の賃金は他業種等と比べ依然として低賃金で、離職率が高い。介護職を志す人がキャリアアップをしながら、誇りを持って働き続けることができるよう、連合は引き続き介護労働者の処遇改善に取り組んでいく。そして、利用者の立場に立った良質で安定的なサービス提供体制の確立をめざす。


以上