事務局長談話

 
2011年12月07日
第15回ILOアジア太平洋地域会議を受けての談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  43年ぶりに日本で開催された第15回ILOアジア太平洋地域会議は、4日間にわたる議論を経て、本日閉会した。同会議は、当初4月に開催予定のところ、東日本大震災により、一旦日本での開催が見送られたが、わが国政労使の努力により、京都での開催が実現した。ディーセント・ワークの実現に向けた熱のこもった議論が交わされ、政労使の取り組みの道筋を示す結論文書が取りまとめられたことは、同地域の労働者の権利確保と生活向上のために、重要な意義を持つものとして評価する。

  2.  「アジアのディーセント・ワークの実現に向けた10年」(2006~2015)の後半期にさしかかる中、「ディーセント・ワークを伴う持続可能な未来の構築」に向けて政労使がいかにして拡大する不安定雇用への対応、社会的保護の拡充、労働者権利の擁護などに取り組んでいくかが会議のテーマであった。連合は、ILOの中核8条約、とりわけ第87号(結社の自由・団結権保護)条約と第98号(団結権・団交権)条約の批准・適用、社会対話の促進、政策決定への男女平等参画などを強く訴え、その考え方が概ね結論文書に反映された。

  3.  また、同会議では、フィジーの軍事政権による許しがたい労働者権利の侵害と労働組合役員の不当逮捕や暴力の横行を非難し、同国の民主化を求める決議が採択された。この決議は、労働側が提起したものであり、政労使三者の合意として採択されるのは極めて異例で、画期的なことであった。

  4.  連合は、「自然災害危機対応~雇用対策を中心に~」をテーマに開催された日本政府主催の特別セッションで、「雇用なくして、復興・再生なし」を基本に、被災地の特性を踏まえた、産業政策と雇用政策を一体的に進めていく必要性を訴えた。自然災害が多発するアジア・太平洋地域で、日本の取り組みが好事例となるよう期待する。震災復興にむけたわが国の政労使の努力を世界に示すことができたことは大きな成果であった。

  5.  今後、結論文書の内容が、各国政府の具体的な政策として、確実に実行されることが最も重要である。連合は、アジア太平洋地域のディーセント・ワーク実現に向けて、わが国の政府および使用者が主導的な役割を担うことを求めていくとともに、連合としても、さらに力強く取り組みを続けていく。


以上