事務局長談話

 
2011年08月01日
「東日本大震災からの復興の基本方針」決定に対する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  政府は、7月29日、東日本大震災復興対策本部会合(本部長:菅総理)を開催し、「東日本大震災からの復興の基本方針」を決定した。本方針は、6月20日に成立した東日本大震災復興基本法に基づき、6月25日に東日本大震災復興構想会議が政府に答申した「復興への提言」を踏まえ、復興にかかる諸施策の具体化に向けて策定されたものである。確実な雇用創出と適正な労働条件の確保など産業政策と一体となった雇用対策の実施、社会保障サービスへのアクセスとコミュニティの再構築に留意したコンパクトなまちづくり、財源確保の考え方など、連合が様々な機会を通じて提起した意見や考え方の多くが盛り込まれており、評価する。

  2.  本方針は、まず、基本的な考え方の中で、今回の災害の及ぼした範囲と影響を確認し、策定にあたっての根拠、取り組みの範囲・方法の概要を明らかにしている。次に、復興期間、基本的な考え方、事業規模と財源を示した後、復興施策の具体的内容と方針について述べている。

     今後は、被災地域を中心に、復興施策の具体化をはかり実行していくこととなるが、当該地域においては自治体そのものが機能していないところも多くあり、地域住民の意思・意向を吸い上げ集約し、如何に、復興施策に反映し推進するかが、国・県・市町村に求められる課題であり、具体化にあたっての重要な鍵になると考える。

  3.  一方、国と地方を合わせた復旧・復興対策の事業規模は、10年間で23兆円程度とし、当初5年で19兆円程度を投じるとしているが、その財源については、復興債や時限的な税制上の措置の具体的な内容が明らかにされていない。政府・与党が一致協力して遅滞なくその成案を取りまとめ、復興の足をひっぱることのないよう、なお一層の努力を求めたい。

  4.  東日本大震災という未曾有の国難を乗り越え、被災地の復興・再生を果たすとともに、これをわが国全体の再生に繋げなければならない。基本方針が固まったことで、更に一段と復興・再生に向けた諸施策の策定とその実行が加速化されることを強く期待する。連合は、連帯と相互扶助の精神の下、「震災からの復興・再生」と、労働運動の社会的使命を果たし、希望と安心の社会づくりに向け「働くことを軸とする安心社会の実現」に、引き続き全力で取り組んでいく。


以上