事務局長談話

 
2011年06月15日
介護保険法改正案の成立に関する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  本日、介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案が、参議院本会議で民主、自民、公明各党の賛成多数で可決、成立した。超高齢社会を目前に、介護と医療、住宅、生活支援サービス等が連携した切れ目のないサービスが提供される「地域包括ケア」の確立を目指した内容は評価できる。しかし、サービスを担う介護職員の処遇改善措置についての具体策が盛り込まれておらず、今後、必要な財源確保等に向けた一層の取り組みが必要である。

  2.  法案の柱として24時間対応の定期巡回・随時対応型サービスや、小規模多機能型居宅介護と訪問看護などの複合型サービスの創設が盛り込まれた。単身・重度の要介護者が自宅で生活できる可能性が高まるものとして期待する。また、配食や見守り等の生活支援サービスと介護保険による予防給付を、保険者の判断で連続的に提供できるよう、両者を総合したサービスが創設される。社会保障審議会介護保険部会の議論では、いわゆる軽度者へのサービスの削減等が議論されたが、予防給付が果たしている重度化防止の役割を重視し、引き続き必要な予防給付が行われることが必要である。

  3.  なお、2012年3月の介護職員処遇改善交付金の期限切れ後の対策については法案に盛り込まれていない。急増する需要に対して介護サービスを安定的に供給するには、介護職員の処遇を抜本的に引き上げ、十分な担い手を確保していかなければならない。そのため、附帯決議のとおり財源の確保は不可欠である。また、介護療養病床の廃止期限が2017年度末まで6年間延長されるが、高齢者の住まいや施設を確保しつつ社会的入院の解消を確実に進めていかなければならない。

  4.  連合はこの間、介護職員の処遇改善や介護保険の被保険者範囲の拡大など、介護サービスの安定的な供給体制の確保に向け、関係審議会での意見反映や政府・与党への要請を行ってきた。引き続き与党との協議等を行うとともに、2012年度の診療報酬・介護報酬の同時改定による「地域包括ケア」の確立と医療・介護職員の処遇改善に向け、連合内の意見集約を行い、取り組みを一層進めていく。


以上