事務局長談話

 
2011年05月13日
求職者支援法および改正雇用保険法の成立についての談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  5月13日、参議院本会議において、「職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律」(求職者支援法)と「雇用保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律」(改正雇用保険法)が全会一致で可決され、成立した。雇用失業情勢が依然として厳しく、雇用のセーフティネットのさらなる充実が求められている中で、今国会で両法が成立したことを高く評価する。

  2.  求職者支援法は、雇用保険を受給できない求職者に対するセーフティネットとして、緊急人材育成支援事業を恒久化するものである。[1]一定の要件に該当する場合に、訓練受講を支援するための給付を支給すること、[2]ハローワークが中心となり、訓練実施機関と緊密な連携をはかりつつ、訓練受講者に対して訓練開始前から訓練修了後まで一貫した就職支援を行うこと、などを主な内容としている。連合が主張した、主たる生計者要件は廃止され、通所手当(交通費)も新設された。
     また、改正雇用保険法の主な内容は、失業給付の算定基礎となる賃金日額の下限額を引き上げること、早期に再就職した場合に支給される「再就職手当」の給付率を引き上げることなどである。

  3.  連合は、求職者支援制度について、その費用は国の一般財源で全額負担すること、雇用保険の給付額が求職者支援制度の給付額に満たない場合は例外的に求職者支援制度の対象とすることを求めてきた。しかし、求職者支援法では、制度の財源は国庫負担を2分の1とし、残りは労使負担の雇用保険料が充当されることとなった。改正雇用保険法で先送りされた雇用保険の国庫負担の本則(4分の1)復帰とあわせて、財源問題は残された重要課題である。求職者支援制度は、施行から3年後の見直しの際に、労働保険特別会計の雇用保険制度から分離独立した制度として、全額一般会計で負担する制度へと移行すべきである。

  4.  求職者支援制度は、10月1日からスタートすることとなり、東日本大震災被災者の訓練を通じた雇用確保において大きな役割を果たすことが期待される。連合は、適切な運用に向けた政省令の整備を求めるとともに、残された課題の解決をめざして、「社会保障と税の一体改革」の議論等においても引き続き取り組みを進める。また、「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けて、昨年の通常国会から継続審議となっている労働者派遣法改正案についても、一日も早い成立を期すべく粘り強く取り組んでいく。


以上