事務局長談話

 
2010年12月03日
第176回臨時国会閉会にあたっての談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  第176回臨時国会が64日間の会期を終えて、本日閉会した。参議院選挙の民主党の敗北によって「ねじれ国会」となってから、実質的に初めての与野党論戦となった。景気・雇用対策や社会保障など国民生活の重要課題を抱え、菅首相は説明を尽くして野党の理解を得る「熟議」の国会運営をめざしたが、多くの時間が「政治とカネ」や外交問題めぐる紛糾に費やされた。2010年度補正予算は成立したものの、労働者派遣法改正案をはじめとする重要法案は軒並み未審議のまま継続審議扱いとなったことは、極めて遺憾である。

  2.  今国会では、連合が最重要法案と位置づけ、成立に向けて強力な取り組みを展開してきた労働者派遣法改正案をはじめ、政治主導確立法案、地域主権改革法案、郵政改革法案など、国民生活とわが国のあり方の根幹に関わる数多くの重要法案の審議と成立が期待された。政府が、円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策に基づく補正予算を成立させたことは評価できる。しかし、それ以外の重要法案については実質的な審議が行われないまま、次期通常国会に持ち越された。

  3.  また、尖閣問題への対応をめぐり仙谷官房長官と馬淵国土交通大臣の問責決議案が可決されたほか、「国会軽視」とも受け取られる発言で柳田法務大臣が引責辞任するなど、民主党の政権運営に大きな支障を生じさせる事態も相次いだ。国会は、ねじれ状態とはいえ、国民生活に直結する課題について党利党略を超えた建設的な議論を行い、解決への道筋を示すべきであった。にもかかわらず、与野党はそれをなおざりにしたまま政局をめぐる攻防に終始し、党首討論さえ一度も行われなかった。国民の期待を大きく裏切った政治の責任は重大であり、与野党ともに猛省を求める。

  4.  来春の通常国会も激しい与野党対立が予想されており、菅政権は引き続き困難な国会運営を強いられることとなる。しかし、深刻さを増す国民生活と経済・雇用情勢への対応は一刻の猶予も許されない。連合は、政府が政権交代に託された国民の期待と昨今の厳しい声を真摯に受け止め、「国民の生活が第一。」の原点に立ち戻って、目指すべき社会像を国民にわかりやすく示すと共に、この国家的な難局に一致結束して立ち向かうことを強く求める。連合も、引き続き政府・与党との連携を強化しつつ、「希望と安心の社会づくり」に向けて、連合が求める政策・制度の実現に全力で取り組んでいく。


以上