事務局長談話

 
2010年11月26日
2010年度補正予算成立に対する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  11月26日、歳出総額約4.9兆円となる2010年度補正予算案が、参議院本会議において野党の反対により否決されたものの、衆議院の議決を優先する憲法の規定に基づき成立した。本補正予算には、連合が強く主張してきた「円高・デフレ対策」「雇用・人材育成」「新成長戦略の推進」などの内容が多く盛り込まれており、評価できるものである。景気や雇用情勢の回復が足踏み状態の中、先行き懸念も高まっており、早急な執行が必要である。

  2.  本補正予算は、「新成長戦略実現に向けた3段構えの経済対策」のステップ2「円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策」に基づくものとして、ステップ3である2011年度政府予算案へとつなげていくものである。財政赤字の拡大回避を考えながら、過去の政権が行っていたような場当たり的な景気対策ではなく、中期的な時間軸を念頭に今後の成長戦略につなげていくという経済対策の考え方は評価できる。

  3.  具体的な内容としては、 [1]「雇用・人材育成」、[2]「新成長戦略の推進・加速」、[3]「子育て、医療・介護・福祉等」、[4]「地域活性化、社会資本整備、中小企業対策等」、[5]「規制・制度改革」が柱となっている。新卒者・若年者支援の強化や成長分野等人材育成支援事業、地域のニーズに沿って使途を決める「地域活性化交付金」の創設などが盛り込まれるなど、今後の景気・雇用情勢の悪化の回避や新たな雇用創出、地域活性化に繋がることが期待できる。

  4.  連合は、8月24日に菅総理に対し「雇用・地域活性化に資する経済対策」「若年者雇用に重点を置いた雇用・労働対策」などを柱とする経済対策を実施するよう意見提起を行った。以後、9月6日の政府・連合定期協議や9月8日の雇用戦略対話、そして9月9日、10月8日の新成長戦略実現会議において、与野党による丁寧な審議と補正予算の早期成立・実行を求めてきた。

  5.  今、日本経済には、円高・デフレ状況を早期に脱却し、持続的な成長軌道に乗せることが求められている。そのためにも、本補正予算のすみやかな執行と、ステップ3となる2011年度政府予算案において新成長戦略の前倒し実施に係る諸施策や「国民の生活が第一」の理念にもとづいた政策などに重点的に予算配分を行い、国民に将来への希望と安心を示していくことが必要である。
     連合は、引き続き政府・与党との連携を図りつつ、「希望と安心の社会」づくりに向け、連合が求める政策・制度の実現に全力で取り組んでいく。


以上