事務局長談話

 
2010年11月02日
平成22年人事院勧告等に関する閣議決定についての談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  政府は、11月1日、月例給0.19%の引き下げ、一時金0.2ヶ月減等とした人事院勧告について、勧告通り実施する方針を確認し、それに合わせた給与法改正法案および育児休業法改正法案について閣議決定を行なった。公務員労働者の労働基本権が制約され続けている以上、その代償措置である人事院勧告を尊重した扱いは妥当なものである。

  2.  今回の決定をめぐっては、労働者の権利に関する憲法上の問題と民主党が政治的公約としてマニフェストに掲げた総人件費削減政策という質と次元を異にする問題を混同させた議論が繰り返しなされた。その点で、政府の今回の決定は当然ではあるものの、冷静な処理によって見識を示したものと連合は受け止める。

  3.  しかし、国会が「ねじれ状態」にある中、法案の成立に向けては、野党側との激しい論戦が予想される。今後は、政府原案どおりの法案成立にむけて、政府・与党の最大限の努力が求められる。同時に、総人件費削減の扱いについては、政府自身が明言している「自律的労使関係制度を措置する」という趣旨にのっとり、公務員の使用者たる政府が労使関係の枠組みの中で、労働側へ理の通った丁寧な提案を行い、労使の交渉・協議に基づき、合意形成をはかるべきである。連合は、そのことによって公務の労使が自律的労使関係制度と行政に対する国民の信頼を確立していくことを期待する。

  4.  今回の人事院勧告の扱い及び給与法等をめぐる閣議決定に至る経緯は、人事院勧告制度の限界を明らかにし、政府がその改革を急がねばならないことを改めて示した。連合はこれまでも、民間労働者と同様、公務においても団体交渉による労働条件決定ができるようにすべきと主張してきた。今後は引き続き、ILO勧告に沿った、労働基本権の回復による公務員制度改革の実現と、国民に開かれた労使関係制度の確立に向け、関係する組織と一体となり、全力で取り組む。


以上