事務局長談話

 
2010年08月10日
平成22年人事院勧告についての談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  人事院は10日、政府と国会に対し、本年度の国家公務員の給与について勧告を行い、月例給は0.19%の引き下げ、一時金も同様に0.2ヶ月減とした。今回の勧告は、民間実勢を反映したものであるとはいえ、2年連続の引き下げであり、組合員の生活に与える影響は大きく、極めて不満なものである。また、この勧告は中小企業や地場企業の労働条件にも影響を与えることが予想され、内需拡大の必要性が指摘されているにもかかわらず、勤労者所得が低下し景気や地域経済をさらに停滞させていくことは必至である。勧告内容については、関係労働組合の意見を十分に踏まえ、雇用と生活の安定に結びつく結論を得るよう労使で協議を尽くすべきである。

  2.  今回の勧告では、高齢者雇用に関わり、雇用と年金の接続をはかるため、定年を段階的に65歳まで引き上げることとしている。定年延長は、公務職員の能力の十分な活用の観点からも必要であるが、今後は、給与のあり方を含む諸課題について労使で十分に協議を行うことが必要である。また、65歳までの段階的定年延長が確実に実施されるために必要な法整備にあたって、政府は、関係労働組合と十分な協議を行うべきである。

  3.  公務における非常勤職員の処遇に関しては、日々雇用の仕組みを廃止し、非常勤職員として会計年度内の期間任用される「期間業務職員制度」を本年10月から設けることになった。
    非常勤職員に育児休業制度を適用するため、法改正に関する意見を出したことについては、正規労働者と非正規労働者の均等・均衡処遇を確保する観点からも評価できる。育児休業に限らず介護休業についても制度化をはかり、早急に必要な法整備を進めていくべきである。

  4.  連合は、公務についても民間労働者と同様に、団体交渉による労働条件決定ができるようにすべきと主張してきた。政府も、第99回ILO総会において、細川厚生労働副大臣が、「労働基本権を付与する方向で検討を加速し、次期通常国会で関係法案を提出する努力をする」旨演説している。次期通常国会では、使用者機関の確立とILO勧告に沿う労働基本権の回復による公務員制度改革を実現し、良質な公共サービスを提供する体制を構築しなければならない。連合は、その実現に向け関係構成組織とともに、引き続き全力で取り組んでいく。


以上