事務局長談話

 
2010年07月02日
「子ども・子育て新システムの基本制度案要綱」に関する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  政府の少子化社会対策会議(会長:総理大臣)は6月29日、「子ども・子育て新システムの基本制度案要綱」(以下、「要綱」)を決定した。「要綱」には、[1]子ども・子育てにかかわるステークホルダーが政策プロセス等に参画・関与する「子ども・子育て会議(仮称)」の設置、[2]子ども・子育て支援に確実に財源がまわるしくみの導入、[3]妊娠から出産、保育サービス、放課後対策等まで切れ目のないサービスの提供と両立支援策が盛り込まれている。「要綱」で示された基本設計は、この間連合が「子育て基金(仮称)」構想として提案し、めざしてきた子ども・子育て支援の考え方に沿ったものであり、おおむね評価できる。

  2.  「要綱」は新システムとして、[1]政府の推進体制・財源の一元化、[2]社会全体(国・地方・事業主・個人)による費用負担、[3]基礎自治体(市町村)の重視、[4]幼稚園・保育所の一体化、[5]多様な保育サービスの提供、[6]ワーク・ライフ・バランスを実現するとし、社会全体で子ども・子育てを支える仕組みづくりに具体的に踏み出すことを明らかにし、制度の詳細設計に入っていくとしている。
     政府は今後、制度等の詳細設計を行い、国および地方の恒久財源を確保しながら、2011年通常国会に法案を提出、2013年度の本格施行に向けて段階的に実施していくとしている。今後は詳細設計がきわめて重要であり、政府のリーダーシップによる、実効性ある制度設計を期待する。

  3.  しかし、要綱の具体化にあたっては、安定財源の確保、保育の質を担保するナショナルミニマム、多様な事業者の参入のあり方、幼保一体化の進め方、保育等人材確保策等、慎重に取り扱うべき課題は多い。また、本制度案には、2009年12月に社会保障審議会・少子化対策特別部会「これまでの議論のポイント(事務局整理)」で示された、運営費の使途制限の撤廃や参入ルールの規制緩和等、連合がこれまで問題があると指摘してきた内容も含まれている。政府は、工程を明らかにした上で、ステークホルダーの参画を前提に、これらの課題について十分な検討を行っていくべきである。

  4.  今後の国民合意と具体的な制度設計にあたり、連合は、政府・与党と連携を図りつつ、引き続き子ども・子育てに関わる関係団体と協同し、社会全体で子ども・子育てを支える仕組みづくりに全力で取り組んでいく。


以上