事務局長談話

 
2010年05月31日
NPT再検討会議閉会にあたっての談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1. 核拡散防止条約(NPT)再検討会議が、5月3日からニューヨークの国連本部において開催され、同月28日、「核兵器なき世界」に向けた最終文書を全会一致で採択し、閉会した。最終文書については、核兵器保有国と非核保有国の対立によって当初案より弱い表現になったことは残念であるが、1ヶ月にわたる議論と各国の歩み寄りによって最終文書が10年ぶりに全会一致で採択したことは評価する。

  2. 同会議は、核拡散防止条約の運用を見直すために5年に一度開催される。前回(2005年)の再検討会議では、中東問題やイランの核問題をめぐる締結国の対立が表面化し、合意文書を作成するに至らなかったことを踏まえ、採択に至った。日本政府が提案した「核兵器保有国が核軍縮につながる具体的進展状況を2014年の再検討会議準備委員会に報告する」旨の項目が取り入れられたことは、唯一の被爆国・日本の努力の成果であり、その実現に大いに期待する。
    また、北朝鮮の06年と09年に実施した核実験の非難、さらに、中東地域の非核化に向けた国際会議の2012年開催なども盛り込むなど画期的な項目が合意された。加えて、核兵器保有国のインド、パキスタンならびに事実上の核兵器保有国であるイスラエルのNPT加盟を促している。

  3. 連合は、原水爆禁止日本国民会議(原水禁)と核兵器禁止平和建設国民会議(核禁会議)とともに、前々回(2000年)の再検討会議で合意した13項目について、実効ある合意形成に向けた取り組みが実現することを切望し、3団体共同による署名活動やニューヨークにおける平和集会、アピール行進などの行動を展開してきた。引き続き、核兵器廃絶と世界の恒久平和を願い、国際労働組合総連合(ITUC)に加盟するナショナルセンターと連携しつつ、合意項目の着実な実施を求めるとともに、労働組合の立場からNPT加盟を推し進め、「核兵器なき世界」の早期実現に向けて取り組んでいく。