りきおのオピニオンスタジアム

 
2015年3月2日
第47回「のれんに腕押し」の間にこの国はどこへ?

~「しらけ」を見越した?政権の答弁~

 国会の予算審議、またぞろ「政治とカネ」の問題がクローズアップされています。先日お会いしたある民主党の議員が言っていました。「疑惑を目の前にして追及しない訳にはいかないが、その分だけ本題の質疑時間が短くなってしまう。迷惑千万だ。」
 国民の目線からしても「またか」という思いとともに、一種のしらけムードも色濃いのではないでしょうか?先の総選挙の低投票率でもあらわになった「しらけ」のなかで、「どうせこんなことが繰り返されていくのだろう」という見方が、世の中全体をおおってしまっているような気がします。
 そして、本来あってはならないことですが、総理や関係閣僚の答弁も、なにかそんな雰囲気を見越したもののように思えてなりません。野党に対して、「そっちだってやっていたんじゃないか」的答弁。子どもの言い訳みたいな話で大変みっともない答弁なのですが、国民のシラケを助長するには効果的なのでしょうか?
 どうせ非難の嵐はやむし、やんだら何事もなかったようになる・・・。私たちからすると、のれんに腕押しもいいところです。そしてまた、政治と国民の間の距離はますます遠のいて行ってしまう。

 しかし私たちは、このような「政治とカネ」の問題の過去・現在・未来をもう少し冷静に認識し、今後の国会の議論を見定めていく必要があると思います。私は、長い目でみるならば、この「政治とカネ」の問題は少しずつではあってもまともな方向に進んでいると考えています。たとえば今回のケースはちょっと昔であれば、そこら中にあった話ということなのかもしれません。しかし今はそうではないのです。そういう「変化」は極めて大事なことなのです。

 そもそも、国政の中枢を司る、極めて重要な立場にある閣僚の疑惑です。政治改革をさらに前に進める意味でも、大事な審議だということをあらためて訴えておきたいと思います。

~まともな先進国では普通ありえない~

 そしてあの、総理のヤジ。これも「しらけ」と政治不信増幅の一コマということなのでしょうか。しかし、とてもじゃないが、簡単に見過ごしていい問題ではありません。
 国会は基本的に平日の開催ですから、私たち国民は、NHKの全国中継があっても普段みることはなかなかできません。しかし、ネットを使っている人であれば「衆議院TV」でフォローすることはできます。是非みてください。「総理のヤジ」に関わる質疑、2月19日の玉木さん、20日の前原さん、23日の山井さん・・・。
 本当にあの総理のヤジはわけのわからない話です。いったい誰があのように誤った情報を総理に与えたのか。日教組及び日本教育会館に対して、全く間違った認識のもとに、きたないヤジと答弁を、こともあろうに日本国の「総理大臣」が行ったわけです。そのうえきちんと謝ることもない。まともな先進国では普通ありえないことです。
 そして普通、このような「あり得ないこと」はしっかり取り上げるのがマスコミの常であると思いますが、今回もマスコミのつっこみが弱い感じがするのは私だけでしょうか。長い物には巻かれろなのでしょうか・・・。(そんななかでしっかりと特集を組んでおられるM紙の報道にはしみじみ敬意を表するところです)

 「この道しかない」と叫び、再びの総選挙で勝利した現政権、しかしそれを成り立たせたのはかつてない低投票率=「しらけ」でした。  一方でこの国が抱えている課題は、膨大な財政赤字、格差の拡大、社会保障の危機、安全保障政策の混迷等々、いずれも若い世代におおいかぶさる重たい課題です。
 しらけムードと「のれんに腕押し」的雰囲気のなか、この国は、いったいどこへ行ってしまうのでしょうか。黙っていてすむ問題ではありません。

(神津)

りきおのオピニオンスタジアム
2015年 一覧
2014年 一覧
2013年 一覧