りきおのオピニオンスタジアム

 
2014年1月14日
第4回「一方の視点だけでは好循環は生まれない」

~「八重の桜」が問うたもの~

 連続ドラマはフォローが難しいのですが、私は昨年「ダンダリン」と「八重の桜」だけは、ビデオ録画の助けも借りながらなんとか見終えました。

 歴史上いったんは賊軍の立場に落とし込められた会津の方々にとって、そして大震災・津波・原発事故の災厄に今も苦しめられている福島の方々にとって、この「八重の桜」は大変感慨深いドラマであったのではないでしょうか。

 私も、戊辰戦争での官軍の側だけの視点を問い直すことの大事さをあらためて考えさせられました。

 その後の富国強兵策、日清・日露の戦い、・・・とにかく勝って勝って勝ちまくることによって日本を発展させるという歴史の帰結が、昭和20年の敗戦となってしまった。
 欧米列強の進出を食い止めてきた明治の先人の業績が、いつしか勝者・強者の側だけの視点での強引な国家運営に堕してしまった。

 当時のマスメディア(即ち「世論」)が、この一方の側の視点だけを強調し、その流れをひたすら煽ってきたことを、私たちは忘れてはならないと思います。

 ひるがえってこの現代の世の中。

私たちは一方の側の思いだけで物事をみていないか?
あるいは全てを二項対立的な視点でとらえていないか?
中庸から目をそむけていないか?
本質を置き去りにした政局に目を奪われていないか?

 常に自戒を繰り返していくことがなくてはならないと思います。

~「好循環」は一方だけの思いでは生まれない~

 労使の関係は、当然のことながら「対立」の一面を避けることはできません。  したがって経営者の中には、ときに自分に対立することとなる労働組合に対し拒否感を持つ人も少なからずおられるのでしょう。

 しかし、一方の側だけの視点で物事が進められるならば、結果的に大きな間違いを犯すことになるのではないでしょうか?

 労働組合がない職場の多くで今、どういう状況が生じているのでしょうか。ワークルールをないがしろにした一方的な働き方の押し付けが、あちこちで、すさんだ雇用環境を生じてしまっています。

 連日連夜つらい労働を強いられている仲間が、トンネルの出口を見出すことができずにあえいでいるのです。
 その一方では、ワークルール自体を経営者の都合のいいように一方的に改悪しようという動きも顕著です。

 このような状況が放置されたままでは、経済の好循環など夢のまた夢です。

 対立関係にある二者の、一方だけの思いで労働条件やワークルールが形づくられるならば、働く者のやりがいを基礎とした経済・社会の永続的な発展は望めません。
 わが国において役割と責任を持つ全てのセクターがこのことに正面から向き合っていくべきです。

 私たち連合はさらに主張を高め、行動を強めていきます。

(神津)

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