紙つぶて

 
2018年11月19日
大事な準備

 すっかり定着した感のあるハロウィーンも、渋谷に集結した若者の騒ぎと、翌朝の散乱したごみを拾い集める若者の姿を映し終了。季節を知らせるお次の主役は、当たらんよと言いながらひそかに狙う年末ジャンボ宝くじとなりましょうか。人気の売り場の長蛇の列が話題にあがり出すと、年の瀬モードも全開。あちらこちらで「今年もお世話になりました」が行き交いはじめます。
 でもちょっと待ってください。ハロウィーンの凝った仮装と、行く年・来る年の気ぜわしさに気を取られていると、その合間にある大事な日を忘れてしまいそうです。そう、十一月二十三日は勤労感謝の日。勤労をたっとび、生産を祝い、国民がたがいに感謝しあう祝日です。
 改めてその意をなぞれば、いずれの職場も他の職場の努力で支えられていること、そして、お店のカウンターで丁寧に品物を包む人も、子供たちの前に立つ先生たちも、ともに働く仲間であることを自然と再確認させてくれます。その再確認を意識にとどめ、日々に生かすことこそ、より良い年を迎える大事な準備なのかもしれません。
 師走となります。語源には諸説があるようですが、年の瀬に限らず、年中、忙しい思いをしている先生方の働き方も根本から改める明年にしたいものです。未来をつなぐ子供たちのためにも。

2018年11月19日の東京新聞・中日新聞夕刊に掲載