連合第17回定期大会 安心社会へ新たなチャレンジ 〜すべての働く仲間とともに「必ずそばにいる存在」へ〜

2021年11月11日

連合は10月6日、第17回定期大会をWEB併用で開催。「安心社会へ 新たなチャレンジ〜すべての働く仲間とともに『必ずそばにいる存在』へ〜」を大会スローガンに掲げ、新しい運動スタイルの構築に向けた今後2年間の運動方針などを確認。また新たな役員に、芳野友子会長(JAM)、松浦昭彦会長代行(U‌Aゼンセン)、川本淳会長代行(自治労)、清水秀行事務局長(日教組)をはじめ、62名を選出。連合結成以来初となる女性会長のもとで、第17期の連合運動をスタートさせた。

■働く人たちの声を受け止めながら 安心して働き続けられる環境を整備し
連合運動を前進させていきたい

新役員を代表し、ご挨拶申し上げます。まず、神津会長、逢見会長代行、相原事務局長をはじめ、今大会で退任される役員のみなさまに深く感謝申し上げるとともに、これからもどうぞ叱咤激励をいただきますようお願いいたします。

■ガラスの天井を破るチャンスを逃してはならない
今回、役員推せん委員会から「連合会長」に推薦いただきました。連合会長という重責を担えるのか、その覚悟を持てるのか。自ら深く考え、そして出身の構成組織や単組の仲間とも真剣に議論を重ねました。私自身がその覚悟を持つまでに、若干時間をいただきましたので、多くのみなさんにご心配をおかけしたのではないかと思います。

歴代の連合会長は、まさに錚々たるメンバーであり、私のような構成組織のトップを経験していない者が、700万連合のトップに立つことが本当に相応しいのかという思いが拭えませんでした。

その一方で、連合運動の中で出会った女性リーダーのみなさんのことを思わずにはいられませんでした。私が連合運動に関わったきっかけは、連合東京の女性委員会でした。当時の構成組織の女性リーダーのみなさんは、女性の人権や労働権について真剣に議論し、女性が安心して働き続けていくための環境整備に精力的に取り組んでいました。彼女たちは、いずれ構成組織の本部や連合で活躍していくのだろうと思っていましたが、残念ながら女性にはガラスの天井があり、本人たちの気持ちとは裏腹に労働界から去っていく姿を幾度となく見てきました。そうした女性たちの顔が思い浮かび、このガラスの天井を突き破るチャンスを逃してはならないと思い、推薦を受ける覚悟をしました。

立候補を表明してから、多くの女性たちから激励のメッセージをいただきました。不安はありますが、力強いメッセージに勇気づけられ、今は立候補し、信任をいただくことができて本当に良かったと思っています。

■額に汗して働く人に寄り添い、「必ずそばにいる存在」に
スタートはこれからです。取り巻く環境は課題が山積しています。今期は衆参の選挙もあります。コロナ禍で、私たちの生活も、働き方も、新しいスタイルが模索されています。労働組合も、「フェイス・トゥ・フェイス」の取り組みが困難になるなど、その活動のあり方が岐路に立たされています。そうした中にあっても、やはり重要なのは、社会を支えるエッセンシャルワーカーのみなさん、職場で額に汗して働くみなさんに連合が寄り添い、安心して働き続けられる環境をつくっていくことです。「必ずそばにいる存在」となれるよう、働く人たち一人ひとりの声をしっかりと受け止めながら、新たな第17期の運動をリードしていきたいと思います。

未熟者ではありますが、連合役員、本部スタッフの力をお借りし、構成組織、地方連合会、単組の支えをいただきながら、連合運動をさらに前進させていくことをお誓いして挨拶といたします。どうぞよろしくお願いいたします。

■連合第17回定期大会の女性参加数と参画率
女性参加者数は、代議員484名中123名、特別代議員91名中35名、代議員に占める女性の参画率は25.4%。連合の女性組合員比率36.4%(速報値)であることから「議決機関への組合員比率に応じた女性の参画機会を確保する」という目標には及ばなかったが、本部役員については、初の女性会長を選出した。2021年10月〜2024年9月までの「連合『ジェンダー平等推進計画』フェーズ1」に盛り込まれた「女性を常時上三役(会長・会長代行・事務局長)に登用し得る環境整備」を前倒しで達成。連合役員の女性比率も35.4%となった。
※この記事は、連合が企画・編集する「月刊連合11月号」をWEB用に再編集したものです。