2006年1月6日掲載
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- 15表 標準労働者の賃金分散の推移 産業計企業規模計
解説
- 最後に、賃金の分散(散らばり)がどういう状況にあるのかをみておこう。賃金センサスでは標準労働者について、5歳キザミに分散データが集計されているので、そのうちの産業計規模計の男性高卒と男性大卒を例にとって分散の推移をみていくことにする。
- 15表は、1985年、1990年1995年、2000年、2004年の5時点について、標準労働者の分散特性値を示したものである。ただし賃金センサスで集計されている数字をそのままもってくると傾向が読みにくいので、回帰分析(所定内賃金=定数+勤続年数×係数)を行った後、それによって求められる推計値を表示している。
- 十分位分散係数は、(第1十分位数+第9十分位数)/(中位数×2)の算式で求めており、数値が大きいほど、分散が大きいことを示している。表下段の時系列指数は、特性値ごとに1985年を100とした指数を求めたものである。
- 下図は、高卒者の十分位分散係数の推移をみたものである。

- 全体的な傾向として、1996年までは持ち合い傾向、それ以降は右下がり、つまり分散が縮小の方向に向かっていることを指摘できる。ただし2004年については、35歳以上の年齢で右あがりとなっている。
- 15-2図は男性大卒について示したものであるが、高卒者とは様相を異にしている。1997年までの期間、高卒では持ち合い傾向であったが、大卒では右上がり、つまり分散が拡大する傾向があったことが示されている。それ以降は、ほぼもちあい傾向である。
- 昨今、「成果主義」との関連で、「同じ企業のなかでも、賃金の個人差が大きくなっている」ということがよくいわれるが、賃金センサスのようなマクロ的なデータをみる限り、その傾向は見いだし得ない。大卒では持ち合い、高卒では分散縮小がここ7〜8年の傾向なのである。
