連合ニュース 2021年

 
2021年11月01日
L20サミット(イタリア・ローマ、ハイブリッド)を開催
人々に繁栄をもたらし、地球を守るための労働者の要求について労組リーダーが討議
10月27日、28日の両日、L20(G20各国の労働組合ナショナルセンターで構成されるエンゲージメントグループのひとつ)サミットがイタリア・ローマでハイブリッド形式で開催された。
G20議長国がイタリア政府であることから、今回の会合は、イタリアの3つのナショナルセンター(CGIL、CISL、UIL)が共同ホストし、ITUCのシャラン・バロウ書記長の進行のもと行われた。

L20のテーマは、「人々に繁栄をもたらし、地球を守るための労働者の要求」とし、6つのテーマ別セッションを設け、外部スピーカーと労組リーダーが討議する形式で行われた。

(セッションのテーマ)
1. 持続可能で豊富な仕事を伴う回復のための公共政策に関するG20ロードマップの提供
2. 民主主義と人権を支援するための多国間主義の強化
3. 緊縮財政を超えて:回復への資金調達
4. 不平等への対応と普遍的な公衆衛生および教育への投資
5. 気候危機への対応:ネットゼロ経済への公正な移行の緊急性
6. デジタル経済:労働者の課題

このうち、第3セッションの討論者として連合の芳野会長が参加した。
芳野会長は、(1)10数年前の世界金融危機の経験、教訓を忘れず、間違いを繰り返してはならないこと、(2)雇用調整助成金を大幅に条件緩和して活用した結果、リーマンショック時以上に失業を抑える効果があったが、一方で財源不足の懸念は高まっていること、(3)厳しい財政状況の中では、包摂的な回復を遂げるための財政的余裕を持つための良い方策は簡単には見つからない、労働組合として行うべきと考える新たな成長と質の高い雇用を生み出す予算、税制、規制の見直しなどを粘り強く政府に求めていくしかないこと、などを述べた。

また、L20は、G20首脳会合に向けたL20声明もとりまとめ、公表した。
  • L20会合で発言する芳野会長