連合ニュース 2017年

 
2017年09月27日
2017平和行動in長崎
~語り継ぐ戦争の実相と運動の継続で 核兵器廃絶と恒久平和の実現を~
2017平和ナガサキ集会
 連合は平和で安定した社会の実現を目指し、結成当初から平和運動に取り組んでいます。本年は「語り継ぐ戦争の実相と運動の継続で 核兵器廃絶と恒久平和の実現を」をテーマとし、8月8日から9日にかけて「2017平和行動in長崎」を実施しました。
 




1日目

【平和首長会議との会談】
 田上富久 長崎市長と連合、ITUCによる会談を行いました。核兵器廃絶に向けたお互いの取り組み、2020ビジョンへの取り組み等について意見交換を実施しました。 

【連合2017平和ナガサキ集会】
 長崎市内の「長崎県立総合体育館」メインアリーナにて原水禁・KAKKINとの共催による「連合2017平和ナガサキ集会」を開催し、全国から2,953名が参加しました。本年も長崎県、長崎市、平和首長会議や全国のNGOをはじめ、多くの団体からご後援をいただきました。
 
開会挨拶
 森光一 連合長崎会長より、世論喚起と次世代へ継承するための運動を強化していくことが述べられました。
 
<要旨>
 1945年8月9日から72回目の夏を迎え、核兵器被爆者が高齢化し、核兵器の恐怖を風化させずに伝承していくことが危ぶまれている。さらに私たち日本は、核兵器廃絶を迫る立場にあるはずであり、その声と運動を世界に向け発信していかねばならない。核兵器は非人道的で破壊をもたらす、その恐怖を克服するために核禁止条約が必要であるという合意を得たことは大きな意義がある。しかし多くの非保有国が合意する中で保有国が合意するどころか参加さえしていない。唯一の被爆国として条約に合意した上で核兵器廃絶に向けて努力するべきである。広島でのオバマ演説後、安倍総理は核兵器のない世界を必ず実現すると明言したが、それから今日までその約束を実行に移す姿がみじんも感じ取れないことは残念であり許しがたい行為である。
世界中で今なお、紛争が絶えず、平和を望む高齢者や幼い子供たちが巻き込まれて罪なき人が命を落としている。今私たちは平和に対して抱える困難や課題を自らのこととして捉え、戦争や核兵器を経験された皆様と同じ世代に生きるものの責任として平和への願いを次世代に継承しなければならない。この集会を是非戦争のない平和な世界の実現に向け更に発信力を高めることを誓い合おう。
 
主催者代表挨拶
 逢見直人 連合事務局長より、世論喚起に向けて参加者が全国で運動を展開するよう訴えるとともに、北朝鮮についても触れ対話による平和へ外交努力と核兵器禁止条約に批准するよう、政府に対し求めていくことが述べられました。
 
〈要旨〉
 連合はすべての核兵器の廃絶を求める立場から、「核兵器禁止条約」の採択を歓迎する。しかし、日本政府は交渉会議にも参加せず、条約の制定に反対している。政府には、核兵器保有国と非保有国との橋渡し役としての責任を果たすべく、勇気を持って条約の批准を進めるとともに、速やかな発効に向け、各国に働きかけることを強く要請する。
 また、北朝鮮が昨年から今年にかけて核実験や弾道ミサイルの発射実験を繰り返している。連合は北朝鮮に対し、核実験や弾道ミサイル計画に関するすべての行動の停止と、国連安全保障理事会決議の完全履行を強く求めるとともに、日本政府と国際社会に対し、一刻も早く北朝鮮との直接対話による危機回避の道を開くよう外交努力を要請する。
 そして、2020年までに全廃を目指す「2020ビジョン」を推進するため、「平和首長会議」をはじめ、原水禁、KAKKIN、そしてITUCともさらに連携を深め、核兵器の悲惨さと非人道性を広く世界の仲間に伝え続けていく。
 本行動は次世代への継承がテーマでもある。皆さんが学び感じたことを地域や職場に持ち帰り、必ず運動として展開してほしい。「核兵器廃絶」と「恒久平和の実現」へ気持ちを一つにして、ともに頑張ろう。
 
来賓挨拶
 長崎県から中村法道 県知事、長崎市から加藤邦彦 副市長よりごあいさつをいただきました。
 
<中村法道 長崎県知事あいさつ要旨>
 長崎は72回目の原爆の日を迎え、原爆犠牲者のご冥福をお祈りするとともに、世代を超えて被爆の実相を語りつぎ平和の発信に力を注いできた。しかしながら人類を滅ぼしてなお余りある核兵器の存在は、人類の皆にとって大きな脅威となっている。先月には被爆者による、長年にわたる核兵器廃絶の訴えが原動力となり、国連において核兵器禁止条約が採択されたが、核兵器保有国の賛同は得られず未だ国際社会の足並みが揃っていない。こうした核兵器廃絶への取り組みを実効性のあるものとするためには、核兵器保有国と非保有国の協力が必要不可欠である。そのためにも世界の指導者には是非、被爆地を訪問し、被爆の実相を正しく理解するとともに、これまでの論理を超えて対話の枠組みに参加いただくことが何よりも重要だ。今後とも核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現に向けて、粘り強く取り組んで行くので、協力をお願いしたい。
 
<加藤邦彦 長崎市副市長あいさつ要旨>
 核兵器のない世界の実現は被爆地長崎の悲願であり使命である。被爆者は思い出すのも辛い自らの経験を伝え、核兵器廃絶を訴えてきた。昨年、長年の願いが実を結び、国連で核兵器禁止条約が採択された。これによってこれまでの活動が間違っていなかったと強く確信ができ、今後も核兵器廃絶を訴え続ける決意を新たにした。今後はこの条約をより実効性の高いものに育てていくことが重要である。そのためには核兵器のない世界を望む市民社会の大きな声が条約採択を後押ししたように、私たち市民社会が一体となり、今以上に粘り強く声をあげていくことが必要となる。体験を語っていた世代が少なくなり、被爆者がいない時代が近づいてきている。この時代認識の中で、重要な課題の一つは次世代への継承である。
 
海外来賓挨拶
 ITUC(国際労働組合総連合)からヤープ・ヴィーネン書記次長に来日いただき、メッセージをいただきました。
 
〈要旨〉
 連合は様々な取り組みにおいて世界でも主導的な役割を担っているが、とりわけ本行動をはじめとする核兵廃絶への取り組みでは、世界に対してリーダーシップを発揮している。連合の存在は世界の友好組織に勇気を与えている。
本行動には被爆者をはじめとする高齢な方々に加えて、若い世代も多く参加しており、核兵器廃絶と平和への願いがこれまで以上に人々の心に根付いていると感じている。
 被爆者の方が実体験に基づいて発言することは、核兵器廃絶へ向けた最も説得力のある取り組みである。同じ思いを誰にもさせたくないと自身の悲惨な体験を共有し、核兵器廃絶を訴えてこられた被爆者をはじめとする関係者のみなさんの努力に心からの敬意を表す。しかし残念なことに今日でも多数の核兵器が現存し、保有国による他国への恫喝手段として用いられ、危険を呈している。もう二度と悲劇を起こしてはならない。
 戦争の犠牲者をはじめ、平和に暮らしたいと切に願う人々のため、ITUCの1億8000万人の仲間と、核兵器廃絶のためにともに戦い続けよう。
 
 
被爆者の訴え
 長崎平和推進協会の丸田和男さんより、写真や資料を用いながら悲痛な被爆体験と核兵器廃絶への思いを伝えていただきました。
 丸田さんが被爆したのは中学1年生13歳、家の下敷きになり、ガラス片等によるケガと原爆症に苦しみました。家族を失い、多くの同級生も亡くなりました。自身の被爆体験に加え、オバマ大統領の訪問やそれに対する周囲の反応についても触れ、次世代への継承の重要性を訴えました。
 
ピースメッセージ
 山﨑幸治 連合広島事務局長よりピースメッセージをいただきました。
 
〈要旨〉
 1945年8月9日11時2分を最後に現在まで、三度人類の目に戦争を目的として核兵器が使用されることはない。これは被爆者の皆さんの悲痛な叫び、そして三度核兵器を使用させないと頑張ってきた諸先輩方の運動が市民の声や世界的な世論を動かしたと確信している。核兵器廃絶のその日まで、そして世界の恒久平和の実現のその日まで、しっかりと取り組みを進めていくことを誓い申し上げる。ともに頑張ろう。
 
若者からのメッセージ
ナガサキ・ユース代表団(ビデオメッセージ)
 ナガサキ・ユース代表団は、長崎県、長崎市、長崎大学の3者が構成する「核兵器廃絶長崎連絡協議会」(PCU-NC)が主催する人材育成プロジェクトです。第5期生を代表し、長崎大学2年の福井 敦巳さんよりビデオメッセージをいただきました。

〈要旨〉
 核廃絶に向けて今一番重要なのは市民の力である。核兵器禁止条約が締結に至った要因として、市民社会の声が大きかったと感じている。これからは、原爆を知らない、戦争を知らない、新しい世代が核のない平和な世界に向けて協力していかなければならない。
 
高校生平和大使による活動報告、メッセージ
 高校生平和大使は、1998年に核兵器の惨禍を知る広島・長崎の声を世界に届ける為に未来を担う若者を国連に派遣したのが始まりです。全国から選ばれた平和大使は毎年国連を訪問し、核兵器廃絶と平和な世界の実現を訴えています。また、UNIグローバルユニオンや世界YWCA、他国の高校生とも交流を続け、広島・長崎をはじめとする日本の市民の声を世界に届けています。
 本集会では第20代高校生平和大使を代表し長崎の高校生3名が、これまでの活動を報告しました。報告のなかで、平和大使の活動が日本のみならず各地で認められていることが述べられました。また、それぞれの平和活動への思いと意気込みを述べました。
 
第20代高校生平和大使 溝口 祥帆さん
第20代高校生平和大使 溝上 大喜さん
第20代高校生平和大使 富田 里奈さん
 
平和アピール
 百田智史 連合長崎青年委員会委員長によるアピールが行われ、満場一致で採択されました。
 
ピースフラッグリレー
 森光一 連合長崎会長より高倉司 連合北海道副会長へ連合ピースフラッグが手渡され、平和運動への決意が述べられました。
 
<高倉司 連合北海道副会長あいさつ要旨>
 沖縄・広島・長崎の、平和に対する熱い思いのこもったフラッグを引継いだ。北海道に持帰り、9月に開催する根室集会の中で道民の声をこのフラッグにこめ、盛り上げていきたい。ともに頑張ろう。
 
合唱「For The Peace Of World」他
 情報労連長崎による演奏と手話に合わせて、会場全体で平和への思いを込めながら合唱しました。
 
2日目
 
【長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典(長崎市主催)】
 長崎市平和公園では、原爆死没者の遺族をはじめ、多数の市民らが参加し平和祈念像前にて長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が開催されました。原爆の投下された11時2分には平和の鐘やサイレンを鳴らし、原爆死没者に哀悼の意を表し、あわせて恒久平和の実現を祈りながら1分間の黙とうを行いました。また、ITUC、連合、連合長崎、連合広島より代表者が献花を行いました。
 
【ピースウォーク】
 8月9日の午後は、原爆落下中心地公園・平和公園内を巡り「ピースウォーク」を実施し、全国から501名が参加しました。連合長崎の青年委員会・女性委員会による「ピースガイド」に案内役を務めていただき、慰霊碑等を回りながら由来や歴史について学習しました。
 また、会場受付周辺では原爆パネル展を併設し、ピースウォーク参加者以外にも多くの方にご覧いただきました。
 
【万灯流し】
 本年は天候不順の為、中止となりました。
 
  • 平和首長会議との会談
  • 森光一 連合長崎会長
  • 逢見直人 連合事務局長
  • 中村法道 長崎県知事
  • 加藤邦彦 長崎市副市長
  • ヤープ・ヴィーネン書記次長
  • 被爆者の訴え 丸田和男さん
  • 山﨑幸治 連合広島事務局長
  • 高校生平和大使
  • 百田智史 連合長崎青年委員会委員長
  • ピースフラッグリレー
  • 高倉司 連合北海道副会長
  • 平和記念式典での献花
  • ピースウォーク