事務局長談話

 
2013年11月15日
日本政府の温暖化ガス排出量削減目標に対する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 神津 里季生

  1.  本日、11月15日、日本政府は2020年の温暖化ガス排出量削減目標を「2005年比で3.8%削減」として正式に発表した。この目標は、震災の影響により原子力発電所が全て停止している状態であるとはいえ、2050年に「1990年比で80%削減」という先進国に求められている国際的な長期目標の達成を考えれば「目標数値」としては不十分であると言わざるを得ない。

  2.  「2005年比で3.8%の削減」は、1990年比に換算すると3.1%増となる。日本政府は、今回の削減目標について、新たなエネルギー政策が決まるまでの現時点での削減目標として提示したが、この数値では先進国の役割として、中国・インドを含め国際社会からの理解を得られるとは考えにくい。

  3.  これまでの国際交渉において、わが国は「京都議定書」を採択するCOP3(国連気候変動枠組条約第3回締約国会議)のホスト国を務めたほか、議定書での目標の達成など一定の役割を果たしてきた。しかし、地球規模の温暖化の進行に大きな変化はなく、世界各地で異常気象が多発している。今回の削減目標後退によって、2020年以降の新たな法的枠組みの構築など、今後の重要な局面において、日本の意見が尊重されず有利な交渉が進められないなどの影響が懸念される。

  4.  連合は、これまで日本政府に対し、関係審議会に参加するとともに、関係省庁に対して、世界において優れた技術を活用した先進的な取り組みによって積極的な役割を果たすよう求めてきた。引き続き、二国間クレジット制度(JCM)などにより、日本の優れた技術を効率的・効果的に海外に展開することを具体的な数値目標としておりこみ、途上国の期待と温暖化効果ガスの排出抑制に積極的に取り組むことを求めていく。


以上