事務局長談話

 
2013年11月13日
民法の一部を改正する法律案の閣議決定についての談話
日本労働組合総連合会
事務局長 神津 里季生

  1.  11月12日、民法の一部を改正する法律案が閣議決定された。2013年9月4日に最高裁大法廷で違憲判決を受け、民法900条の「嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の2分の1とする」との規定を削除し、法律上の夫婦の子(嫡出子)と婚外子の遺産相続分を平等にするとした内容は評価できるが、戸籍法の出生届における記載事項の改正まで至らなかったことは遺憾である。

  2.  法制審議会は1996年、婚外子相続差別の廃止、選択的夫婦別姓制度の導入、婚姻最低年齢を男女ともに18歳とすること、女性の再婚禁止期間の短縮を内容とする民法改正法律案要綱を答申しているが、17年間も法改正に至らなかったことは問題である。そして今回の改正案は、民法における家族法の婚外子差別規定だけにとどまり、また法務省の当初改正案には記載されていた戸籍法改正が削除されていることから、内容は不十分であると言わざるを得ない。

  3.  国連人権機関である自由権規約委員会、女性差別撤廃委員会、子どもの権利委員会、社会権規約委員会は日本政府に対し、民法の差別規定の改善勧告を繰り返し行っている。政府はこの勧告を真摯に受け止め、条約批准国として条約に沿うよう、国内法を早急に整備する義務がある。

  4.  この間、連合は、婚外子の相続権、夫婦の姓の選択、婚姻最低年齢、再婚禁止期間の男女差の解消など、法務省や政府に対する要請、国会への働きかけに取り組んできた。法の下の平等を実現するため、これら家族制度に関わる民法の改正に向け、引き続き取り組んでいく。


以上