事務局長談話

 
2013年09月05日
最高裁の婚外子相続分規定の違憲判断についての談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  9月4日、最高裁判所大法廷(裁判長・竹崎博允長官)は、婚外子相続分規定を憲法違反であると決定した。本判決は、長年の民法家族法改正に向けた前進であり高く評価するものである。
     民法の現行規定は、婚外子の遺産相続分は嫡出子の半分とされている。今回の判断は、法の下の平等を求めた憲法に違反するかが争われた2件の家事審判特別抗告審の決定である。大法廷は「家族形態の多様化や、国民意識の変化などを考慮すると、親が結婚していないという選択の余地がない理由で子に不利益を及ぼすことは許されない」として、裁判官14人の全員一致で違憲判断を下した。

  2.  法制審議会は既に17年前に、婚外子相続差別撤廃や選択的夫婦別姓制度導入の民法改正法律案要綱を答申しているが、今日まで法改正に至っていない。
     日本政府は、国連女性差別撤廃条約や、人権条約、子どもの権利条約などを批准しながら、差別を存続させていると、国際機関や国際人権団体からも再三指摘されてきた。
     子どもは産まれてくる環境に何ら責任はなく、婚姻及び家族関係における差別は撤廃すべきであり、今日までの婚外子の苦しみや不利益を放置したことはあまりに長い時間を要したと言わざるを得ない。

  3.  連合は、この間、家族制度にかかる民法の改正を求め、法務省や政府に対する要請、国会への働きかけに取り組んできた。引き続き、婚外子の相続権、夫婦の姓の選択、婚姻最低年齢・再婚禁止期間の男女差の解消など、法の下の平等を求め、少なくとも国連人権条約や女性差別撤廃条約を遵守する水準へと改善すべく、取り組みを強めていく。
     大法廷が違憲判断をしたことで、国会は法改正を迫られることになるが、国会が、1日も早く民法改正に着手することを強く求める。


以上