事務局長談話

 
2013年08月07日
2013年度地域別最低賃金額改定の目安に関する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  8月7日、中央最低賃金審議会(会長:仁田道夫国士舘大学経営学部教授)は、2013年度地域別最低賃金の引き上げ目安について田村厚生労働大臣に答申した。
     答申の内容は、目安額をAランク19円、Bランク12円、C・Dランク10円とするもので、全国加重平均は14円となった。生活保護水準とのかい離がある11都道府県のうち、北海道を除く10都府県の乖離額は解消されることとなった。北海道については、乖離額(22円)を原則としつつ、乖離額を2で除した金額(11円)も踏まえ、「できるだけ速やかな解消に向けた審議を行う」こととされた。

  2.  今年度の目安について中央最低賃金審議会は、「現下の最低賃金を取り巻く状況を踏まえ、経済財政運営と改革の基本方針(平成25年6月14日閣議決定)及び日本再興戦略(同日閣議決定)に配意した」調査審議を諮問されたが、労使とも、公労使三者の真摯な協議を重視する姿勢を明確に打ち出した。
     連合は4月末から「STOP THE 格差社会!暮らしの底上げ実現」キャンペーンを展開した。「最低賃金の引上げによって賃金全体の底上げを図る」「国民が安心して暮らせる社会をつくる」ことを主張し、全国約340か所で街頭宣伝活動等を実施し、審議に臨んだ。
     審議では、使用者側が中小企業・小規模事業者を取り巻く環境の厳しさを繰り返し強調して、目安額の引き上げは慎重に行うべきと強く主張した。これに対し、労働者側はキャンペーンの街頭宣伝活動に寄せられた市民の声も踏まえながら、「地域における労働者の生計費と賃金水準を重視する」「物価上昇が、特に低所得者層に与える影響に配慮する」「C・Dランクの本来あるべき水準を加味した審議を行う」ことを主張した。

  3.  目安本体(生活保護水準との乖離解消のための上乗せ部分を除いた額)としては過去最高の14円が答申されたことは評価できるが、C・Dランクの大幅な引上げに繋がる目安が示されなかった点では不満が残り、格差の拡大を招いたことは残念である。
     これから地方最低賃金審議会において地域別最低賃金額決定の審議が行われるが、労働者側は地域の実情に応じた最低賃金額を決定するよう最善を尽くす。連合は、引き続き大衆運動や世論喚起などの取り組みを通じ、働くものの生活の根幹である賃金の最下限を担保するセーフティネットである最低賃金の引上げに全力を尽くすとともに、その遵守を求めていく。


以上