社会保険庁は2009(平成21)年末で廃止されます。年金の事務は2010(平成22)年1月より「日本年金機構」(以下機構)という公法人として再出発します。
2007(平成19)年6月に成立した「日本年金機構法」では、公的年金(国民年金と厚生年金)に係る財政、管理運営は国が責任を持つとされていますが、適用、徴収、裁定、給付、相談など一連の運営業務は機構に委託されるとされています。
政府は2008(平成20)年7月29日、「日本年金機構の当面の業務運営に関する基本計画」を閣議決定しました。この「基本計画」は、内閣官房に設けられた「年金業務・組織再生会議」の最終整理を踏まえ日本年金機構法附則第3条の理念に規定に基づき、機構における当面の業務運営に関して定められたものです。
「基本計画」の内容は、数値目標にとらわれた人員削減が最優先されるなど、サービスの抜本的な改善と向上という観点からは疑問であると言わざるを得ません。また「社会保険庁において懲戒処分を受けた者は日本年金機構の正規職員及び有期雇用職員には採用されない」としたことは、懲戒処分の内容、時期、原因等を全て無視した、公平性・公正性、合理性、納得性を欠くものであります。
さらに、「基本計画」は、通常業務ベースの人員配置を想定しており、年金記録問題への対応を含んでいないことから、記録問題の確実な解決のためには、政府の責任において必要十分な予算と人員の確保が必要です。
2008(平成20)年11月より、日本年金機構設立委員会が開催されています。設立委員会では、機構の職員の労働条件、採用基準、組織体制、ガバナンス体制などが決定されていきます。
連合は、機構の運営体制のあり方について、保険料を拠出する労使の参画、運営責任の明確化、年金記録問題への対応および信頼回復、利便性の向上等について、設立委員会などを通じて意見を述べていきます。